HorseBook掲載のセレクトセール上場馬①
7月12日・13日に、苫小牧・ノーザンホースパークにて、日本最大級の競走馬セリ「セレクトセール」が開催されます。HorseBookに掲載されているセレクトセール上場馬をご紹介します。
35. チリエージェの2020(父ハーツクライ)
父ハーツクライは先日種牡馬を引退した説明不要のスターホース。現役時代は日本ダービー2着などクラシックの中心として活躍し、古馬としてもジャパンカップ2着・有馬記念制覇、海外ではドバイSCを勝ち、「キングジョージ」ではハリケーンラン・エレクトロキューショニストとの死闘を繰り広げました。
種牡馬としては有馬記念を圧勝した女傑リスグラシュー、ジャパンカップを勝ったスワーヴリチャード・シュヴァルグラン、ワールドサラブレッドランキング1位でおなじみジャスタウェイなどを輩出しています。
母チリエージェは現役時代5勝。サクラバクシンオー産駒の同馬は28戦中24戦で河北通騎手とのコンビを組み、1000m~1200mの短距離で活躍しました。3歳で果敢に挑んだセントウルSでは逃げの手で5着に健闘し、のちに高松宮記念を制するサニングデール(3着)に0.2秒差と、トップクラスでも引けを取らないスピード能力を誇示しています。
繁殖入りしてのち、現在重賞ウィナーを2頭送り出しています。まずはハクサンムーン。アドマイヤムーンとの子である同馬は、高松宮記念2着・3着、スプリンターズS2着、母が勝てなかったセントウルSを制し、さらには京阪杯・アイビスサマーダッシュのタイトルも獲得。旋回癖でぐるぐると回る個性派にして、まさに血の結晶ともいえるスピードスターでした。
ヴィクトワールピサ産駒のウォーリングステイツも忘れてはいけません。同馬はドイツ・ミュンヘン競馬場でGⅢバイエルンクラシック(芝2000m)を制覇。2歳GⅠ10着後、半年の休養を挟んだ3歳初戦での見事なパフォーマンスでした。