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2021.09.17

ヨカヨカ北九州記念制覇、生産者本田土寿氏インタビュー(後編)

北九州記念を制覇し、秋の大一番・GⅠスプリンターズS出走が決まったヨカヨカ。同馬を生産したのは、熊本で本田牧場を営む本田土寿さんです。九州産馬の頂点を争う伝統のオープン重賞・ひまわり賞でも、ヒノクニが番手追走から上がり最速で前を捉える強い競馬で優勝。生産馬4連覇という偉業を達成しました。レースのお話を中心に伺った前編に続き、後編では種牡馬・繁殖牝馬、セプテンバーセール上場予定のユニティ2020のセールスポイントをお聞きしました(取材は8月26日) 。

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ユニティの2020(父アメリカンペイトリオット)2021年8月17日撮影

繁殖牝馬の更新について

めぼしい馬がいる時に、北海道で種付けしてこちらに持ってきたり、牧場さんとのつながりがあるから、お腹の中に好きな種牡馬の子がいる時に譲ってもらったり、1、2頭ぐらい繁殖牝馬セールで購入したりもしています。

※今年のハニーダンサーの子(父ロードバリオス)は生後直死だったそうです。「今年は15頭ぐらい生まれたけど、この馬だけダメだった。酸素吸入とか色々と手を尽くしたんだけど、一回も呼吸しなくて…。相当の期待をかけていた分、こんなことがあるのか…と思った。ヨカヨカのように、順調に、何もかもうまくいくようなこともあれば、悪いこともあるよね。それが人生」と本田さん。

アレスバローズを種牡馬として導入したきっかけ

ディープインパクトの子としては珍しいぐらい短距離で勝っているのがひとつ(注:アレスバローズが挙げたJRA7勝のうち、1600mの未勝利戦を除く6勝が1200mでした。これはディープインパクト産駒では最多タイの記録です)。まず九州産馬として、ひまわり賞とかの小倉芝1200mのレースで勝てる馬をつくるというのがあるからね。

ただ、アレスバローズには母父にトニービンが入っているし、他にも距離の融通が利くと考えるポイントが多い。単純に短距離馬が出てくるだけではないという魅力がこの馬には内包されている。今年は5~6頭ほどつけたので、必然的にメインになる。いい馬をつくろうと思っていますよ。

セプテンバーセールに上場予定のユニティ2020のセールスポイントについて

名古屋で大活躍したサムライドライブの半弟にあたります

身体の柔軟性が素晴らしくてパワフルです。アメリカンペイトリオット全体がそうだけど、上のディスクリートキャットと比べると筋肉が柔らかい。当歳のときから光るものがありました。そこにお母さん由来の筋肉量がマッチして、しなるように身体全体を使ったフットワークをするし、肩の筋肉とか上腕とかも発達している。ほんとうに凄い筋肉だね。モノがいい。

途中は身体の成長がゆっくりだった。これもユニティの子全体に言えること。1歳の3月~4月から幅が出てきたんだけど、体高が伸びなくてね。早い時期に売るよりも、ある程度成長を促したところでみなさんに見てもらうのがベストだと思ってセプテンバーセールまで待った。本番にはさらに素晴らしい体になっていると思います。

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